» omni-channel blog» VRがデジタルをリアルに連れてくる
2016年3月21日  インサイト
このエントリーをはてなブックマークに追加
VRがデジタルをリアルに連れてくる
こんにちは。Leonis & Co.河野です。 「デジタルとリアルの融合」をテーマに日々企業様のお手伝いをさせて頂いている我々は、普段「リアルの世界にデジタルを持ってくる」というアプローとがことが多い(例えば、最近特許もとった電子スタンプなんてその典型)のですが、今回取り上げるのはその逆のアプローチ。 「デジタルをリアルに近づける」VRをテーマに書いてみたいとと思います。
VR元年
Virtual Reality 略して「VR」。 過去に何度か流行になった事のあるこの言葉ですが、2016年こそ本当の「VR元年」になると言われていますね。 「○○元年詐欺」は毎度の事ですが、これは恐らく本当。 年始早々、1月7日に米Oculus VRの「Oculus Rift」の事前予約が始まり、来る3月28日には世界同時発売予定。 Microsoftは2016年第1四半期に「Microsoft HoloLens Development Edition」を、我らがソニーも2016年10月にPlayStation4と連動する「PlayStation VR」を発売すると発表しましたね。 純粋なVRは勿論のこと、組み合わせてよって新しい体験を生み出そうという開発も進んでいます。 カナダに本社を置Sulonが発表した「Sulon Q」は、VRとARの両方に対応したハイスペックヘッドセット。 そのデモMovie は驚愕です。 https://vimeo.com/158922156 (00:43~の映像は引き込まれます。これはすごい。。。) 一部ではリアルの世界と本当につないでしまう試みも見られています。 ■VRゴーグルを装着したまま楽しむジェットコースター Overview | Six Flags (何だか反則感すら感じます) 2016年時点で67億ドル≒8040億円の規模のVR市場ですが、2020年までに700億ドル(約8兆4,000億円)にまで急成長する事が予想されています。 単純計算で、毎年336%ずつ成長する計算になりますね。すごい。 (※Source:TrendForce,Dec,2015)
買ってみた
という事で、遅ればせながら少しVRを体験してみよう、というわけでGoogleCardboardをAmazonでポチってみました(表現古いですね)。
(深夜に注文したら翌日午前中に届いた。毎度の事ですが、さすがAmazon)

(深夜に注文したら翌日午前中に届いた。毎度の事ですが、さすがAmazon)

さっそく開けて、説明書通りに組み立ててみました。
(開けて)

(開けて)

(当たりまえですが、眼鏡とおなじくらいのサイズ。)

(当たりまえですが、眼鏡とおなじくらいのサイズ。)

(組み立て方の説明書。組み立て時間は初めてでも30秒くらい。超簡単)

(組み立て方の説明書。組み立て時間は初めてでも30秒くらい。超簡単)

30秒程で完成。 Google Cardbordの詳しいレビューはそっち系のブログにお譲りします。 感想としては、とりあえず「すごっ!!」の一言。 1,500円でこれ程までに感動できるとは。
(みんながお昼に出かける中、夢中でヴァーチャル世界を旅する弊社代表の伊藤)

(他の社員がお昼に出かけても、夢中でヴァーチャル世界を旅しつづける弊社代表の伊藤)

弊社代表の伊藤も大喜び。 歓喜の声をあげながらオフィス内をグルグル歩き回っております。
これがあれば…
私は山登りが趣味なのですが、 「写真じゃ伝わらないんだよなぁ」 「動画じゃ伝わらないんだよなぁ」 と思う事がしばしば、いやとても頻繁にあります。
(2016年1月の仙丈ケ岳。写真だと傾斜も絶景も伝わらない)

(2016年1月の仙丈ケ岳。写真だと傾斜も絶景も伝わらない!)

(甲斐駒ケ岳。2,967mの絶景と-15°がの澄んだ空気が伝わらない)

(2015年11月の甲斐駒ケ岳。2,967mの絶景と-15°がの澄んだ空気も、写真で伝えるのは難しい!)

360°動画が撮影できるカメラは市販されているわけですが、これをVRで手軽に再生できるようになったらもはや平面の写真、動画の「大迫力の臨場感」なんて正直まったく太刀打ちできないのでは?と思わされます。
VRで世界はどう変わるのか?
少し前ですが、2014年11月に開催されたトークイベント「エンタテインメントの未来を考える会 黒川塾(二十壱)」の中でソニー・コンピューター・エンタテイメント(SCE)の吉田修平氏がこんな事をおっしゃっていました。 「ゲームグラフィックに3Dが使われ始めたころ、“新しい時代がくる!”と興奮したものですが、まさにそのときと同じような感覚で、“VRの時代がくる!”と確信しております。これまでにも、幾度なくVRコンテンツはチラホラと登場してきましたが、今回のブームは“本物”だと思います。これから20年間、きっと楽しいことが待っているでしょう! (※Source: “黒川塾(二十一)”が開催 “本物”のブームがきているVR(バーチャルリアリティー)の未来をスペシャリストたちが熱く語る) 思えば1979年、ソニーがウォークマンで大ヒットを飛ばした時、「若者の個室化」が社会問題として取り上げられました。この文脈でいえばVRゴーグルはどこででも圧倒的な個室を作って、そこに没入する事を可能にする仕組みといえます。 うーん、社会問題の警鐘を誰かが遠くで叩き始めているのが聞こえてきそうです。 (「進む若者の個室化。家庭内のコミュニケーションも激減!!」とか?) 社会問題化が不安視される一方、もちろんポジティブな展望も多数存在します。 実際に、寝たきりになってしまった方にVRを使って世界旅行を体験させたり、戦争のトラウマの克服に役立てる研究なども進んでいるそうです。 こういった使われ方もされるようになると素敵ですよね。
普及に向けた課題
このようにかなり期待大なVR市場ですが、もちろん全く課題がないわけではありません。 例えば、メディア系端末で必ず課題となる端末とソフトの普及。 PlayStationは既にPS4がある程度普及しているという意味では強いですが、とはいえ5万円ほどの支出が必要。 Oculus Riftなど新興海外勢は数万円のヘッドリフト端末に加えてグラフィクボード付きのコンピューターも必要、とかなりハードルが高く見えます。 また、VR特有の課題としては「VR酔い」が挙げられます。 一度VRを体験された方は恐らく皆様少なからず感じたのではないかと思いますが、VRは長時間プレーすると少しクラクラしてしまいます。 これは実際の世界とVRで再現された世界の微妙なズレが原因となっているらしく、なかなか解決が難しい。 ※VR酔いのメカニズムは伊集院さんがわかりやすく解説してくれているので、ご興味ある方はご参照ください このような課題をどのように乗り越えていくのか、VR全盛の時代を迎えるにはまだまだ模索が必要そうです。
百聞は一見にしかず
開発者サイドとしても、VRは極めて面白い技術と捉えられており、エンターテイメント領域を中心に目を見張るスピードで開発が進んでいる状況です。 今月末のOculus Rift発売と今秋のPlayStation発売で一気に一般にも普及していく可能性を秘めています。 また、エロ業界もにわかに活気づいているようです。 ゲーム系よりも早くこっちが進む可能性はありそうです。 (読者の中にもすでに「VR アダルト」とかで検索した事がある方は多いはず) これは冗談のようで意外と大事な議論。 70~80年代に勃発したVHS対ベータマックスのビデオ戦争におけるVHS陣営の勝利の背景にはエロの力(とインフラとしてのレンタルショップの力)があった、というのは有名な話ですし、インターネットの普及にエロの力が一役買っている事を否定するのはなかなか難しいでしょうから。 北野武さんもご自身の経験を以下のように語っています。 「なんだか外国のスケベな画像が見られるという話を聞いて、軍団の誰かに「インターネット買ってこい」と言ってしまって、失笑されながらパソコンをつないでもらったのが始まりだ。」 (※Source:『全思考』幻冬舎文庫) いずれにしても、デジタルの世界をリアルに近づけるアプローチは今後、非常に面白くなりそうです。 まだの方はまずはGoogleCardboardを試してみてはいかがでしょうか。 少しだけ職場の人気者(か変り者)になれるかもしれません。 河野